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福岡県の土地相場状況
福岡県は地理的には九州の北部に位置し、玄界灘、博多湾、有明海の3つの海に面していて、福岡平野を中心に山地と平野が入り組んでいます。福岡平野は、九州最大の都市である福岡市を抱える大都市の基盤となっています。
そんな福岡県の土地相場は、平均すると1平方メートルあたり15.21万円、坪単価では50.29万円です。これは全国で7番目に高い土地価格となっています。
その中でも価格が高いのは福岡市で、坪単価平均は博多区が106.2万円、中央区が110.3万円です。
福岡市以外では、北九州市や筑紫野市、春日市、大野城市、那珂川市などで一部土地相場が高騰している地域があるといった状況です。
価格の推移という面でみると、福岡県の土地は2020年から2023年にかけて上昇し、2024年から上昇が緩やかになるという推移を辿っていますが、今後も上昇していくと考えられています。
福岡県の中で人気があるエリアは?
それでは、福岡県の中で人気があるエリアはどのあたりでしょうか。
アットホームの「福岡県民に聞く!福岡県内で住みやすい自治体ランキング」で発表されたランキングをもとにみてみましょう。
- 福岡市博多区
- 福岡市中央区
- 福岡市東区
- 北九州市小倉北区
- 福岡市南区
- 久留米市
- 福岡市早良区
- 福岡市西区
- 北九州市八幡西区
- 北九州市小倉南区
やはり、九州を代表する繁華街がある、福岡市内の行政区がランキングの上位に多く入っていまね。また、北九州市のエリアも複数ランクインしています。
政令指定都市ではない自治体に目を向けると、久留米市だけが10位圏内に入りました。
出典:アットホーム 福岡県民に聞く!福岡県内で住みやすい自治体ランキング
それぞれの場所の住みやすさ
・福岡市博多区
博多区は市東部に位置する人口約26万人の区(2024年5月時点)で、博多港・博多駅・福岡空港と九州最大の陸海空拠点を抱える九州地方の玄関口となっています。
大きな商業施設がたくさんありお買い物にも便利です。
福岡市は、日本最大の屋台の街としても有名ですが、なかでも那珂川と博多川に挟まれた中洲・川端エリアの屋台は、地元の人たちだけでなく観光や出張で訪れた人たちも立ち寄る名物スポットです。
・福岡市中央区
福岡市中央区は市中央部の海沿いに位置する人口約21.3万人の区で(2024年5月時点)、九州北部の政治・経済の中枢です。天神エリア周辺では「天神ビッグバン」という大規模な再開発が行われていす。
また、アジアにもっとも近い都市として注目されていて、「Google」などさまざまな企業の事業所があり、福岡県内での有効求人倍率も上昇傾向です。
・福岡市東区
福岡市7区のなかで一番人口が多い区です(2024年5月時点)。
香椎・千早エリアは1989年に「香椎副都心整備計画」を策定し、大規模な再開発がおこなわれた結果、道路などのインフラの整備とともに高層マンションなどが建ち並ぶ近代的な街へと進化してきました。公園も多く、海も近く都会にいながらも自然を感じられることからファミリー層が多く住んでいるエリアです。九州大学や福岡工業大学などの大学があり若者が多いことから、おしゃれなお店も多いエリアです。
・北九州市小倉北区
北九州市の中央に位置しており、北九州市7つの行政区の中心地であり、北九州エリアで一番のターミナル駅の小倉駅が所在し、オフィスビルや商業施設も多いエリアです。
区内は再開発が続けられており、2003年4月に開業した「リバーウォーク北九州」を皮切りに「小倉D.C.タワー」、「ガーデンシティ小倉」などが建設され、発展しています。
・福岡市南区
中央区や博多区などに隣接した、市内南部に位置する自治体です。人口は約27万人(2024年5月時点)で、市内最大人口を誇る東区に次いで多いのが特徴のベッドタウンです。
博多に近いながらも、「那阿川」や「油山」「鴻巣山」などに囲まれた自然豊富な環境もあり、全体としてのどかで落ち着いた街並みで、治安的にも安心できる住みよさなのも魅力です。
・久留米市
筑後川や耳納連山など、自然環境が近くにあり、都会の利便性と自然の癒しを両立しています。
また、移住者支援が充実しており、保育料も安いなど、子育て世帯を応援する制度が整備されていること、医師数や医療機関が豊富で、全国的に医療の水準が高いこと、JR久大本線や西鉄甘木線など、公共交通機関が発達しており福岡市へのアクセスがよい、比較的治安が良く安心して暮らせる、などの魅力があります。
・福岡市早良区
早良区は、海や山に囲まれた自然豊かな環境でありながらも福岡市営地下鉄の空港線と七隈線が走っており、天神や博多駅へのアクセスが良好です。
また、教育に力を入れていおり学校が多く、子育て環境が整っています。治安も良いので、子育て世帯も安心して暮らせる地域といえます。
・福岡市西区
西区は海・山が近くて自然豊かですが、その自然を活かした産業だけでなく、大型商業施設も多くて歴史的文化も多いところが大きな特徴です。
電車やバスの利便性がいいことや治安が良いことも魅力で、子育て世代にとって生活しやすい地域といえます。
・北九州市八幡西区
八幡西区は、大きな公園や緑地が豊富で、自然に触れられる機会が多くあります。特に、子ども連れには嬉しい公園やレクリエーション施設が充実しています。
教育機関が充実しており、学校区も人気があります。また、子育て支援施設も充実しているので、子育て世帯にとって安心して暮らせる環境です。
JR鹿児島本線や路線バスが区内各所を走っており、小倉や博多へのアクセスも良く、通勤・通学にも便利で、幅広い世代に人気です。
・北九州市小倉南区
自然環境が整っていて、公園やスポーツ施設があり、家族連れで楽しめるエリアです。 このようにそれぞれのエリアが異なる特徴を持ちながらも、商業施設や交通の利便性が充実し、落ち着いた住宅環境がバランスよく整っているため、八幡西区は老若男女問わず住みやすいエリアとして人気があります。
出典:アットホーム 福岡県民に聞く!福岡県内で住みやすい自治体ランキング
土地の価格も考えたおすすめエリアは?

福岡県で住宅を建てる際は、福岡県の土地相場に詳しくなることが大切です。なぜなら、福岡県はエリアによって土地の相場価格が大きく異なるためです。土地相場が把握できていなければ、思わぬ費用がかかったりして、家を建てるエリアによっては予算オーバーになる恐れもあります。
それをふまえ、ここからそれぞれのエリアの土地の平均価格も考慮してみていきましょう。
・福岡市博多区 106.2万円/坪
・福岡市中央区 110.3万円/坪
・福岡市東区 45.3万円/坪
・北九州市小倉北区 24.8万円/坪
・福岡市南区 50万円/坪
・久留米市 15万円/坪
・福岡市早良区 68.7万円/坪
・福岡市西区 50万円/坪
・北九州市八幡西区 17.1万円/坪
・北九州市小倉南区 21万円/坪
こうしてみると、大型の商業施設が多いエリアやマンションが多い再開発エリアは、土地の値段もかなり高いようですね。
ランキング上位の福岡市区部のなかでは、過去のコラム「福岡市の土地探し|土地価格推移やおすすめエリアの売買事例を解説」でも触れたように、南区、西区、東区などが住宅を建てるのにもよさそうです。
出典:福岡市の土地探し土地価格推移やおすすめエリアの売買事例を解説
また、上記のランキングはマンションや賃貸の方々も含まれたものですが、住宅を建てたい人という側面から考えると大野城市や筑紫野市も圏内に含めてよいでしょう。
・大野城市
大野城市は福岡市や春日市に隣接しており、JR鹿児島本線や西鉄天神大牟田線といった鉄道を利用できるエリアです。JR大野城駅には快速列車も停まるため、福岡市内へスムーズに通勤・通学できます。
また、市内には西鉄バスもたくさん通っており、天神や博多などの都心へも気軽に移動できることから、働く世代から高く評価されています。
そのほか、市の南部には「大野城いこいの森」が整備されており、子育てしやすい街としても認知されています。交通の便が良いことに加え、公園や遊び場が整備されていることも、子育て世代にとって大きな魅力となっています。
そんな大野城市の地価の平均は60.8万円/坪です。
・筑紫野市
筑紫野市には、西鉄天神大牟田線やJR鹿児島本線が通っており、福岡都心部へのアクセスが良好です。特に、2024年3月には西鉄天神大牟田線の雑餉隈~春日原の間に新駅「桜並木駅」が開業し、筑紫エリア全体の利便性が向上しました。
鉄道による交通利便性が高いことから、福岡市内へ通勤・通学する人々のベッドタウンになっています。一方で、筑紫野市は自然環境が豊かです。都心部の喧騒を離れて、落ち着いた生活を送りたい人にとっては、とてもよい環境です。
また、筑紫野市は糸島市や宗像市と並んで自然と調和した暮らしが可能なエリアでもあり、ドライブやアウトドアなどの余暇も楽しめる点が高く評価されています。
そんな筑紫野市の地価の平均は28.2万円/坪です。
以上、福岡県内の土地相場や土地を探すときのポイントについて簡単にまとめてみました。
今後お役に立つことがありましたら、幸いです。
