福岡エリア
Eidai House

福岡市で一戸建てを持つなら維持費も重要!維持費を抑えるための対策も紹介

 一戸建ては購入したら終わりではなく、維持費やメンテナンス費用がかかるものです。家の購入費や土地代についてはなんとなく把握している方も多いと思いますが、一戸建てにかかる「ランニングコスト」について詳しく理解している方は意外と少ないのではないでしょうか。購入した後も、様々な費用がかかるため、事前にしっかりと理解しておくことが必要です。そこでこの記事では、福岡市で一戸建ての住宅を検討している方が、一戸建てにかかる維持費や税金、光熱費などについて解説していきます。

一戸建ての維持費あれこれ

 1.光熱費

 光熱費は住む土地の気候の影響を受けやすいものです。例をあげますと、寒い地域では暖房を長い期間使うために電気代やガス代が高くなりやすく、暑い地域では冷房を低い温度に設定して長時間使ったり、多くの水を使ったりすることで電気代や水道代が高くなりやすいといわれています。このように一戸建ての光熱費は建てる地域によっても季節によっても変わるため、福岡市の気候特性について見ていきましょう。

・福岡の気候による光熱費への影響

 福岡市の気候は温暖で、年間を通して比較的過ごしやすい地域ではありますが、夏は短く、蒸し暑く、ほぼ曇り、冬は寒く、風が強く、年間を通じて湿度が高いのが特徴です。 1 年を通して、気温は 3°Cから 32°Cに変化しますが、-1°C 未満または 35°C を超えることは少ないです。

 参考用として、2024年における福岡県と全国の世帯平均の電気代、ガス代、他光熱費、上下水道代を次にまとめました。

<福岡県>         

電気代   7,272円

ガス代   3,451円

他光熱費              491円

上下水道代          3,665円

<全国平均>

電気代                 10,878円

ガス代                 4,497円

他光熱費              1,497円

上下水道代          4,248円

(二人暮らしの場合)

 これらはあくまで平均であり、家族構成やライフスタイルによっても大きく変わりますので、目安として参考にしていただけたらと思います。近年は、不安定な国際情勢や燃料価格の上昇などの煽りを受けて、光熱費は上昇傾向です。この傾向が今後も続くことが予想されていることを鑑みると、省エネ住宅の検討はますます重要性を増してくるでしょう。

出典:気象庁|過去の気象データ検索  福岡(福岡県)平年値(年・月ごとの値)

出典:新電力ネット|福岡県の平均的な電気・ガス・他の光熱・水道料金

出典:新電力ネット|電気・ガス・他の光熱・水道料金の平均目安

2.固定資産税

 固定資産税は、毎年1月1日現在に土地や家屋、田畑などを所有している人が、その資産の価格を基に算定された税額を納める税金で、一括または年4回に分けて払うことが可能です。福岡市では評価額に応じて異なりますが、一般的な一戸建て住宅の場合で、年間約15万円~20万円程度となります。

 なお、固定資産税を算出する式は次の通りです。

  課税標準額×税率1.4%

参考元:総務省|固定資産税

3.都市計画税

 都市計画税は、都市計画区域内に所在する家屋や土地に対して課される税金です。時期は固定資産税と一緒で毎年1月1日現在に市街化区域内に土地や家屋を所有している人が4期に分けて都市計画税を納付します。土地区画整理事業や都市計画事業を行う市町村に対して支払うもので、都市計画税は市町村の発展のために道路や公園、水道、電気、ガスなどの整備に使われています。福岡市では評価額に応じて年間で約1万円~5万円程度となります。

 なお、都市計画税を算出する式は以下通りです。

  固定資産税評価額×税率0.3%

 注意点として、税率は市町村によって異なりますので、都市計画税を知りたい方は一戸建てを建てる市町村のホームページなどを確認してみましょう。

参考元:総務省|都市計画税

4.建物を維持するためのメンテナンス費用

 一戸建てのメンテナンス費用は、築年数や劣化状況により異なるものですが、一般的に10~15年経ってくると劣化した部分が目につくことも出てきて、ある程度のメンテナンスが必要となる場合も多いです。外壁の塗り替えや屋根の補修も10年~15年ごとに行うのが一般的で、費用は50万円~150万円程度。エアコンなどの設備の点検・クリーニングも冷暖房設備の効率を維持するために、年に一度1万円~3万円程度かかります。このようなメンテナンス費用として、年間で約10万円~30万円程度を見込んでおくと安心です。

5.リフォーム費用

 リフォームは快適な住宅環境を保ち、資産価値を維持するためにも重要なものです。家族構成やライフスタイルの変化に合わせて住環境を整えることで安心して長く住むことができます。よくあるリフォームの一例としては、劣化の目立つ水回り設備です。キッチン設備の取り換えが20年程度で50万円~150万円、浴室・トイレのリフォームも20年で30万円~150万円ほどです。その他には、室内の壁紙の張替や床材の交換など、20万円~80万円程度見込んでおくと安心でしょう。

リフォーム・メンテナンスの内容・時期・費用の目安

内容         時期              費用

外壁塗装              20年      130万円

屋根塗装              20年      100万円

給水管     20年            50万円

床の張り替え       20年      15~20万円(8畳分)

シロアリ防除       15年      20万円

水回り修繕(交換)          10〜15年            100〜150万円

※100㎡の家を想定

これを踏まえて、将来のためにコツコツとメンテナンス貯金をしていくのも良いですね。

その他の費用

その他の費用としては、次のようなものもあります。

・火災保険料

・地震保険料

・庭の手入れや清掃費など

住宅の保険

火災保険・地震保険の費用

 一戸建ての新築や購入をしたときには、火災保険と地震保険に加入します。火災保険料は年間1〜2万円ほど。もちろん金額は補償内容や建物の構造などによって変わります。地震保険料は年間4〜8万円ほど。こちらも都道府県や建物の構造などによって金額が変わりますので、目安にする参考としてご覧ください。

合計維持費

これまでみてきた費用を合計すると、福岡市で一戸建て住宅を維持するための年間費用は合計で年間約45万円~80万円程度となります。

家づくりをするタイミングでできる対策

 中には、一戸建てを計画する段階から将来的な維持費を抑えるためにできる対策もあります。

1.建物の性能を上げる

 断熱性・気密性の高い住宅は、維持費を抑えやすい傾向にあります。断熱性・気密性の高い住宅は、室温が一定に保たれやすくなり、冷暖房の使用頻度を減らすことができ、結果として光熱費を抑えることができるためです。

2.耐久性にすぐれた素材を選ぶ

 すぐれた耐久性がある素材を選んでおくことも、維持費を抑えるためには効果的です。すぐれた耐久性がある素材は高価になりやすいものですが、頻繁にメンテナンスをする必要がなくなるため、長期的な目線で見るとお得になる場合もあるでしょう。

3.太陽光発電システムを導入する

 太陽光発電システムを設置すると電気代を削減することができますので、毎月かかる維持費である光熱費を抑えることができます。もちろん、設置費や本体代などのイニシャルコストは必要ですが、昨今の世界情勢で上がり続ける電気代の影響が少なくなりますので、長期的に見ればお得に電気を使えるでしょう。

4.アフターメンテナンスを利用する

 一戸建てを建てた後はアフターメンテナンスの定期点検を利用して、チェックしてもらうことも有効です。破損や劣化が少ないうちにメンテナンスをしておけば、費用が安く済む場合もあります。メンテナンスの内容は施工会社によって異なるため、家づくりの際に補償が手厚い工務店かどうかを見ておくのも一考です。

 以上、福岡市の一戸建ての維持費についてみてみました。

こうしてみてみると、ランニングコストを抑えることができる住宅を検討するのも有効な対策のひとつといえそうです。

この記事が、これから一戸建てを建てる皆さまのお役に立てれば幸いです。