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福岡県の水害地震リスクは?注文住宅の耐震など災害対策を解説!

福岡で暮らしていく上で、地震や大雨のニュースも少し心配。これから家を建てるなら、家族が安心して過ごせる場所にしたいですよね。

福岡で考えられる災害のこと、そして注文住宅でできる備えを簡単にお伝えします。地震に強い家、雨に負けない工夫など、あなたの家づくりにきっと役立つ情報があります。気軽に読んでみてください。

福岡県の水害や地震の危険性とは?

福岡県では、2017年の九州北部豪雨以降、翌年の平成 30 年 7 月豪雨、2019年7 月、8 月の大雨、そして令和 2 年(2020年) 7 月豪雨など、近年豪雨災害が多発しています。福岡県は台風の被害を受けやすいため、台風シーズンの降雨量が多いです。


 また、上記の災害の中でも九州北部豪雨では土石流を中心とした土砂災害が多数発生し、朝倉市で特に多くの被害が出ました。
この朝倉市のハザードマップを確認すると、筑後川流域を中心に洪水時には5~10mの浸水が想定される地域が広がり、土砂災害が想定された地域も確認できます。
 このことからも、ハザードマップの確認は重要な意味を持つといえるでしょう。

 それでは、福岡県で注文住宅を建てる場合の地震のリスクはどうでしょうか。
 福岡県の主要な活断層は、県東部に小倉東断層と福智山断層帯、西部には日向峠−小笠木峠断層帯、沖合には糸島半島沖断層群、玄界灘から福岡平野にかけて警固断層帯が延びています。福岡市の東には宇美断層があります。県の中央部を玄界灘から筑紫山地まで西山断層帯が延びています。また、県南部には、東西方向に延びる水縄断層帯があります。


 なお、2005 年に最大震度6弱を記録した福岡西方沖地震は警固断層が起震断層です。
警固断層帯南東部で今後地震が30年以内に発生する確率は0.3~6%で、我が国の主な活断層の中では高いグループに属しています。
 また、福岡市や久留米市、柳川市、遠賀川沿いなどでは、やや軟弱な地盤の影響により、強い揺れに見舞われる可能性が高いです。
 耐震には気を配っておく必要がありそうですね。

出典:地震本部 福岡県の地震活動の特徴

出典:福岡県の地形・災害と地震

福岡県で考えておくべき水害の種類とは?

内水氾濫

内水氾濫は都市部や農地などで、排水機能が不足することで雨水が地表にたまり、浸水被害をもたらす現象のことです。長時間雨が降り、下水道や排水ポンプなどの排水施設の能力を超えてしまうと、道路や住宅などが浸水してしまいます。都市部の低地や排水施設の整備が不十分な地域で起こりやすく、浸水がしばらく続くこともあります。内水氾濫が起きやすいのは昔湿地だったところや後背低地、低い土地などです。
土地が低いエリアや河川の沿岸地域は注意しておいたほうがよいでしょう。

洪水(外水氾濫)

洪水は河川などの水が堤防を越えたり、決壊したりして流れ出すことで発生する氾濫のことです。洪水の原因としては大雨や台風による河川の増水、堤防の決壊などがあり、洪水が起きやすい平野部や低地に広範囲の被害を及ぼすことが多いのが特徴です。
 上の福岡県の水害や地震の危険性とは?でも述べたように、注文住宅を建てようとしている市町村のハザードマップは、ぜひ一度ご確認いただきたいと思います。

高潮

高潮は、台風や発達した低気圧などに伴って、気圧が下がり海面が上昇する作用と強風により海水が海岸に吹き寄せられる作用のせいで、海面が異常に上がってしまう現象です。福岡県のホームページでは、玄界灘に面した北九州市から糸島市沿岸地域にかけて高潮の想定区域が発表されています。

出典:福岡県高潮浸水想定区域について

津波

福岡県は有明海・玄界灘・豊前海に面していますが、海溝プレートから離れていることと博多湾に守られている形状のため、大規模な津波が発生しにくい環境といえます。
 しかし、南海トラフ地震など、海溝型地震以外の地震による津波被害の可能性もありますので注意が必要です。

出典:福岡県津波浸水想定について

福岡県の注文住宅でできる水害対策

福岡県での暮らしを送るにあたって押さえておくとよい水害対策ポイントをいくつかご紹介します。

水害に備え高さが上がっている土地を選ぶ

これは土地探しがまだという段階ではとても有効です。


もし河川から距離があっても、土地が低ければ上記の福岡県で考えておくべき水害の種類とは?で述べた水害が起きる可能性が増えます。

「盛り土」という方法で土地の高さを上げる方法もありますが、これは盛り土そのものの施工費用のほか地盤補強費用も高額になる、盛り土を行うことで周囲の排水状況が悪化するケースがある、地震のさい崩れるかもしれないというリスクもあります。
 以上のことから、盛り土を導入するさいは、メリットとデメリットをよく検討しておくとよいでしょう。

周囲の排水状況が悪化するケースがある、地震のさい崩れるかもしれないというリスクもあります。

また、あらかじめ福岡県の洪水浸水想定区域図等を確認して水害に強い土地を探しておくのも良いかもしれません。地域的に高台の土地は比較的水害の被害を受けにくい土地と言えます。

出典:福岡県管理河川の洪水浸水想定区域図

水害に備え注文住宅の基礎を高くする

高基礎にすると水害時に床下への浸水を防ぐことができるので、注文住宅が水害に強くなります。過去に浸水被害を受けた場所では、この対策は有効です。

基礎を高くすると、その分のコストアップ等も考えられますのでメリットとデメリットを加味しながら検討していく必要があると言えます。

水害に備え注文住宅の外壁に防水性の高い材料を用いる

耐水性が高い素材を使用することで、建物内部への水の侵入を防ぐのに役立ちます。耐水性の高い外壁を使うことは家そのものの劣化を防ぎ、寿命にもかかわることにもつながります。。

万一の水害時に生活ができるように注文住宅をつくる

例えば2階建てにしておいて、水害時に避難できないようなときは2階で生活できるようにしておくというのもその一つです。せっかく注文住宅を建てるのですから、もしもの場合のアイデアをさりげなく盛り込んでみるのもよいかもしれません。

注文住宅の水害対策として火災保険に頼ってみるのも一つの手

火災保険によっては、特約で水災補償を付けられることがあります。水災害で補償を受けられるのは、台風や暴風雨による洪水と土砂崩れ・地滑り、河川の氾濫、そして高潮や津波です。補償の対象は基本的には建物となり、家財補償を付ければ家具や家電、衣類なども補償されます。

水災補償があれば、洪水で床上浸水した場合なども畳・床の張り替えを補償でカバーできますので、水害の多い地域に注文住宅を建てるのでしたら、火災保険に水災補償を付けておくのもおすすめですよ。

福岡県の注文住宅でも地震保険は強い味方!

建てた注文住宅が耐震等級3であれば、地震保険の保険料は半分になります。
ただし、「耐震等級3相当」とは違うという点には注意しましょう。「耐震等級3相当」とは耐震等級3と同等の強さではあるが、正式な認定を受けていないものとなります。

耐震等級については前回のコラムにまとめているのでそちらもごらんください

注文住宅でも地震保険は強い味方!

以上、福岡県で注文住宅を検討している方であれば気になるであろう水害と耐震についてまとめてみました。

少しでもお役に立てましたら幸いです!